第1話 最初の出会い!中年男と19歳女子大生
第7章 初めての出会い
<やったぁ!本当に来たぁ!!>
そんな期待と不安の混ざり合った思いを胸に、周囲に目を配ってそれらしい女性を探したのだが、大阪でも大阪駅に次いで人通りの多い天王寺駅で、ごまんといる小柄で20歳前後の女性を見つけるのは無理な話であった。
しかしその時、私を目指しているのではないかと思われる、1人の少女が目に映ったのだった。
まだその時点では、その少女との距離は、50メートルはあり、この距離で断定するのは早すぎたので、素知らぬ顔でさりげなくその少女を目で追いかけていた。
そして彼女が30メートルまで近づいた時、それは確信に変った。
事前に聞いていた特徴や服装がほぼ1致していたことと、彼女が私に微笑んできたからだ。
その瞬間、私はダブルの喜びに包まれていた。
1つは。彼女が本当に来たこと、もう1つは彼女の微笑み。
私にほほ笑んだということは、外見での審査にパスしたことを意味していたからだ。もし私の外見が気に入らなかったら、素知らぬ顔で去っていったはずだ。
そして、更に次の瞬間、さもしいかな(今からこの彼女を抱くことができる、セックスできる)と、ギラギラした黒い炎が私の体の中で燃え上がり、それを意味する目で彼女の全身を目で嘗め回していた。
そんなさもしい思いからか、私は動悸が激しくなり、喉はカラカラの状態であった。
その時に思ったのだが、自分でも実に不思議な感覚であった。
いかに女性経験が少ないとはいえ、当然ながら妻とは嫌と言うほど交わってきたし、期間は短かったが不倫相手とも何度も交わり、最近ではけっこうな数の風俗嬢とも性的交渉を経てきた。
その私がこんな少女とも言える小娘相手に、何をドギマギしているのか?
その場ではその答は見つからなかったのだが、そんな私の思いはともかく、やがてその少女は私の至近距離まで近づいてきた。
彼女は真っすぐに私に視線を据え、より1層ニッコリとほほ笑んできた。
遂に日常の現実世界から、ファンタジーの世界へとワープした瞬間であった。
彼女の微笑みに対して私も返したのだが、しかし内心は緊張でガクガク、顔が引きつっているのではないかと不安に思うほどの有様であった。
私は乾ききった喉に唾をのみ込んで潤し、声をかけた。
「美奈ちゃんかな?」
「はい、そうです、ケンさんですね?」
「うん、よろしくね、で、俺でいいのかな?」
まあこの段階まできて、断ることはあり得ないとは思ったが、念のため確認しておいた。
「はい、もちろんです」
実際に会い、1言・2言言葉を交わした時点で、私はかなり落ち着きを取り戻し、あらためて彼女を観察した。
その彼女はというと、自分でも言っていたが、確かに美人でもないし、可愛くもなかったのだが、かといって不細工ということもなく、色白でちょうど少女から大人に脱皮する過渡期特有の、少女のあどけなさが残った清潔感のある色気が感じられた。
体形は事前に聞いていた通り、太っても痩せてもおらず、小柄ながら中々のスタイルであったが、胸はお世辞にも豊満とは言えず、せいぜいC、それもB寄りのCぐらいではないかと想像できた。
しかし私はどういうわけか、世の男性が好む大きなバストは苦手で、小さめのバストが好きであった。自分の手の中にすっぽりと収まるバストを揉んでいると、言いようのない快感を覚え、自分でも何かおかしいのではないかとすら思うことがあった。
これは自分なりの解釈になるが、おそらく男の征服欲の1端の表れではないかと思っている。
これは自分なりの解釈になるが、おそらく男の征服欲の1端の表れではないかと思っている。
実は本シリーズの中で登場することになる女性なのだが、その彼女は彫刻のような見事なプロポーションで、背も高く、バストもE寄りのD,私の手の平からはみ出す大きさで、終始私は圧倒され、結局彼女との性行為はいつも不発であった。
そういった意味で美奈は私にとって理想に近い女性であり、この後に見られるかもしれない、彼女の裸身を想像し、思わず体全体が熱くなっていた。
しかしそんな邪な思いはおくびにも出すことなく、彼女を促して事前に聞いていたデパートに向かい、犬の鎖を買ってあげてから駅前のグリルに向かっていたのだが、その間においても、私はさり気なく気取られないように、目で彼女の全身を嘗め回していた。
全体的にほっそりした体形だが、かといってガリガリではなく、私との身長差から目測した155センチ前後と思われる身長から、体重は45キロ程度と目算していた。
そして透き通るような魅惑的な白い肌とともに、うりざね顔にセミロングの黒髪がよく似合っており、ミニスカからはみ出した形のよい脚がまぶしく輝き、彼女の体全体から醸し出される、あどけなさの残る少女から大人への過渡期における女性特有のオーラに私は魅了されていた。
私は自分のそんな胸中を悟られまいと、素知らぬ顔で自然に振舞っていたつもりであったが、やはりそれは隠しきれなかったようで、彼女は怪訝な表情で「ケンさん、何かさっきから私のこと見たりしてません?」
私は少し動揺したが、別に悪いことをしたつもりはなかったので、正直に白状することにした。
「美奈ちゃん勘鋭いなあ、白状するよ、実は美奈ちゃんと会ってからずっと美奈ちゃんのことを観察しててね」
「ええ~、そんな恥ずかしい」
抗議してはいたが、怒っている様子はなかった。
「いや、美奈ちゃん可愛いし、スタイルもいいしね、俺は意識してないけど、目が勝手に美奈ちゃんに吸い寄せられてね」
「そんなことないですよ、私可愛くないし……」
そう言いつつも、彼女は満更でもないようで、やや顔を伏せ、顔を赤らめていた。
そして彼女と手をつなぎ、並んで歩いていると、風向きにより、若い女性のみの特権である、体内のラクトンという物質から生れた、甘いピーチのような香りが漂い、その甘い香りがこの上なく私の官能をくすぐり、1刻も早く彼女を抱き締めてみたい欲望に苛まれていた。